今僕は、「ありがとうございます」という言葉を常に言って頂ける環境にいるため、承認欲求を満たす必要がありません。
ですが、昔の僕は、誰かに認めてもらいたい欲求がありました。
今回の記事では、そんな昔の自分から、どうやって変化してきたのかを書いてみようと思います。
認めてもらいたい欲求を持っていた過去
10代~30代前半の頃の僕は
- 「誰かに認めてもらいたい」
- 「誰かに必要とされたい」
- 「もっと褒めてほしい」
- 「すごいと思われたい」
- 「自分の存在理由を示したい」
そのような欲求を持っていました。
一般的に、これを「承認欲求」というようです。
若い頃は、なぜこういった欲求を持っていたのか?
そして、どうやってその欲求を手放すことができたのか?
まずは、なぜ承認欲求を満たす流れが作られたのかを書いてみたいと思います。
承認欲求を持つきっかけ
僕は、小さい頃は、頭も悪く、運動神経も悪く、周りから良い評価されることがほとんど無い子供でした。
足の早い子が褒められているのを見て「いいな~、僕も足が早くなるとあんなふうに褒められるのかな~」と思ったり。
成績がいい子、喧嘩が強い子、人気者は、一目置かれたりして、それを見て「いいな~、僕もあんなふうにみんなに思われたいな~」と思っていました。
つまり、自分と他人を比較して、優劣を付けていたんですね。
そのため、いつも自分で「誰かと比べて劣っている」と感じていました。
ですが、何かで褒められることもあります。
歌だったり、仕事を覚える速さだったり。
その時に、「誰かと比べて優れている」というふうに、逆に振れてしまうんです。
今まで劣っていると感じていた分、反動がきます。
「やっぱり自分はすごかったんだ!」と思えた時に、快感を得られるんです。
その快感をもう一度味わいたいと思ってしまうため、
- 「もっともっと褒めて欲しい!」
- 「もっともっとすごいと思われたい!」
という意識が強くなります。
その出来事が承認欲求を持つきっかけになったような気がします。
欲求を満たせなくなった時の反動もすごい
認めてもらいたい欲求を満たすことを続けていると、認めてもらえない状況に立った時の反動もまたすごいんです。
地獄に落ちたような気持ちになります。
得に、アフィリエイトで稼いでいた時は「なかなかやる人」と見られていたのを自覚していました。
それがとてつもなく、快感でした。
ですが、稼げなくなった時は「落ち目の人」と見られるのがとても苦痛で、屈辱的で、現実から目をそむけたくなるほど嫌でした。
「俺なんか、もうダメなんだ…」
これまで積み上げた自分の中の自信がガタガタと音を立てて崩れていく気持ちでした。
認められたい欲求を満たし続けた結果、欲求を満たせなくなった時にこうなってしまうのです。
ある意味「カルマの法則」。
自分で巻いた種を、自分で刈り取っているようなものだと思います。
承認欲求が無くなったきっかけ
さて、そんな僕も、アフィリエイトから離れ「何か人の役に立つことを仕事にしよう」と思える時期が来ました。
ボイストレーニングのお役立ちサイトを作り始めた頃です。
それは、誰かをサポートする側に立つ、スタートの時期でした。
誰かをサポートすることに注力すると、不思議と自分と誰かを比較することが無くなり、認められたい欲求も無くなっていきました。
それはなぜか?
意識を集中させるところが、自分の欲求を満たすところではなく、人が求めるもののその先に集中していたからだと思います。
つまり、まだ会ったことの無い人たちの心を先読みして、ボイストレーニングのお役立ちサイトを作っていました。
すると、必然的に「ありがとうございます」がたくさん集まってきました。
その時は、認められたい欲求も無いので、「ありがとうございます」に対して特に快感を得ることはありませんでした。
そのボイストレーニングのお役立ちサイトや、人から「ありがとうございます」をもらえることに執着することありませんでした。
なので、次のステージに行く時には、すんなりとそれを手放すことができました。
認められなくなる恐怖が執着を生む
承認欲求を満たしたい頃の自分と、承認欲求を満たさなくても大丈夫になった自分は、いったい何が違うのか?というと、
やはり、「いつか認められなくなるんじゃないか…」という恐怖が、承認欲求を満たしたい執着になっていたと思います。
ですが、ボイストレーニングのサイトを作った後の感覚は、「今後の人生で『ありがとうございます』という言葉は常に自分の中に入ってくる」という感覚だったと思います。
息を吸うように当たり前に入ってくる、そんな感覚です。
いつも入ってくるものなので、もう満たそうとしなくても良いという感覚です。
感謝の言葉が常に入ってくるステージ
誰かをサポートしたいという意識を持って、誰かをサポートできるようになるというということは、「ありがとう」という言葉が常に入ってくるようになるんですね。
本当に、不思議な感覚です。
初めからこの法則を知っておけば、承認欲求に苦しめられずに済んだのかもしれません。
ですが、そのステージで苦しんだからこそ、その苦しみから開放される道のりを歩めたのかもしれません。
そして、その道のりの先には、ずっと、いつでも感謝の言葉が入ってくるステージがあることも知りました。
今僕は、人の人生を良い方向に変えるお仕事をしています。
このお仕事でも、たくさんの「ありがとうございます」を頂けるようにやって行けたらと思います。
呼吸をするように、当たり前の感覚で。